テロメアを短くする肥満

肥満がテロメアの長さに悪影響を与えると言われますが、実際には過食による肥満、体重の増加が問題というよりも、お腹周りの脂肪代謝機能(インスリン抵抗性の高低など)が健康的に働いているかがポイントとなっているようです。

 
具体的には、体脂肪の割合と体脂肪が蓄えられている場所が重要で、手足につく脂肪ではなく、お腹や肝臓、筋肉の中に蓄えられる脂肪による肥満が、長年にわたりテロメアを短縮することが分かっています。

 

その構造としては、脂肪細胞が炎症誘発物質を分泌して、それが免疫細胞にダメージを与え、免疫細胞を老化させテロメアを短くするという大きな流れがあり、テロメア短縮以外にも糖尿病と強い相関性があるようで、過去の研究では体内のテロメアが短くなるとマウスの膵臓のβ細胞はインスリンを分泌できなくなることが明らかにされており、そのほか膵臓の幹細胞の消耗や、β細胞が再生できなくなることにより、糖尿病へのなりやすさにつながっているとのことです。

 
なお、1型糖尿病の原因は、自己免疫疾患などでβ細胞が破壊されインスリンが全く分泌されなくなったり、極端に分泌が減少したりすることで、一方の2型糖尿病はインスリン抵抗性によりインスリンの機能が発揮されず、グルコースの血中濃度が下がらないことで引き起こされる糖尿病で、その多くの原因が食生活や運動不足などの生活習慣が悪いことによって生じます。

 

(参考文献: 細胞から若返る! テロメア・エフェクト / Elizabeth Blackburn, Elissa Epel, 森内 薫, 2017)
(参考文献: 老化はなぜ進むのか BLUE BACKS / 近藤 祥司, 2009)
 


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