TSA(先制的自己再生医療)
骨髄、脂肪組織、胎盤組織、あるいは臍帯組織、歯髄など様々な組織から抽出できる間葉系幹細胞(MSC)。その間葉系幹細胞が分泌するパラクライン因子が含まれた「幹細胞培養上清液」の投与には、幹細胞移植と同様の効果を得られることが明らかになっており、これを「SGF (Stem cell Growth Factor)」による修復医療と言います。
そして、幹細胞培養上清液の中でも「ヒト乳歯歯髄幹細胞培養上清液」が、様々な面で先制的自己再生医療に適しているとされています。
たとえば、幹細胞培養移植と比べて、腫瘍化の心配がなく安全性が高い、間葉系幹細胞移植と同等の有効性がある、品質を一定に保ち規格化しやすい、大量生産による低コスト化ができるなどの利点があります。また、安全と品質を守るために、9種ヒトウイルス試験による安全性と、効果マーカーの一定基準設定による品質が確保されています。
なお、これまで行われた動物実験で、有効性が認められたと英語論文などで報告された疾患には、肝炎、関節リウマチ、心臓疾患、糖尿病、腎障害、肺障害、アルツハイマー病、脳梗塞、低酸素脳症、脊髄損傷、骨系疾患、歯周疾患、皮膚疾患、肺疾患、低酸素脳症があります。一方、肝疾患、糖尿病、末梢神経疾患、心筋梗塞、関節リウマチに関しても、一定の治療効果を認めたことが、国内の学会などで報告されています。