テロメアQ&A

テロメアのノーベル賞受賞者&サプリメント開発者

テロメアのノーベル賞受賞者&サプリメント開発者

Q.テロメア研究の第一人者として有名な著名人は誰ですか?
 
A.ブラックバーン博士やビル・アンドリュース博士などが良く知られています。

1. エリザベス・ブラックバーン教授

 
エリザベス・ブラックバーン(Elizabeth H. Blackburn)教授は、ソーク研究所所長、カリフォルニア大学サンフランシスコ校の名誉教授、米国科学アカデミー、米国医学研究所、ロンドン王立協会のメンバーなど数多くの肩書を持ち、過去には米国癌学会会長、米国細胞生物学会会長を歴任した人物で、医学分野の多くの主要な賞を受賞し、タイム誌の「最も影響力の高い100人」に選出された分子生物学者です。

 
2004年に健康心理学者エリッサ・エペル(Elissa S. Epel)とともに、心理的ストレスと白血球のテロメア短縮の間に関連性があることを示す論文を発表し、2009年10月6日かつて教え子だったジョンズ・ホプキンズ大学のキャロル・グライダー(Carol W. Greider)教授と、ハーバード大学医学部のジャック・ショスタク(Jack W. Szostak)教授とともに、「ノーベル生理学・医学賞」を受賞しました。

 
受賞内容は、1985年に行われた繊毛虫類に属する「テトラヒメナ」の研究によって、染色体(DNAとタンパク質の複合物)の末端部分を保護している「テロメア」の性質を発見したことと、「テロメラーゼ」(テロメア末端転移酵素)が染色体を保護してテロメアの長さを維持させるというシステムを発見したことです。

 
* 1930年初頭にハーマン・ミュラー(Harmann Muller)博士が、染色体の末端部分を「テロメア」と名付けており、彼はその後1946年にノーベル賞を受賞しています。

 
また、2010年に研究機関や個人がテロメアの長さを調べる各種検査(血液検査など)を行う企業・テロムヘルス(Telom Health)を設立しています。

2. ビル・アンドリュース博士

 
ビル・アンドリュース(Bill Andrews,Ph.D.)博士は、加齢に伴う疾病や老化を治療する先駆者の1人として知られる研究者で、バイオテクノロジー企業「Sierra Science」社の社長兼CEOを務め、バイオテクノロジー業界で30年以上活躍した人物です(1951年生まれ)。エリザベス・ブラックバーン教授らのテトラヒメナの研究による「テロメラーゼ」の発見に続き、「ヒトテロメラーゼ」を発見して人間のテロメア研究を進展させるきっかけを作った人物として有名です。

 
アメリカ合衆国のジョージア大学で分子学および集団遺伝子学の博士号を取得後、ジェロン社在籍中の1990年代初頭にヒトのテロメラーゼのRNA成分(hTR)を発見し、1990年代半ばにはヒトテロメラーゼの発見およびクローン作成に成功、そして1997年にヒトテロメラーゼの論文を発表しました。また、同年には「全米発明家」2位を受賞し、2001年にはヒトテロメラーゼのタンパク質成分(hTERT)を発見、テロメラーゼ関連特許をアメリカで43件保有するまでになりました。現在まで、約20年間にわたりテロメアの維持によって人間の寿命を伸ばす方法を研究し続け、テロメア測定分野で世界トップクラスの技術を有するライフレングス社の科学顧問に就任、さらに世界各地のアンチエイジング学会でゲストスピーカーを務めるなどしています。

 
老化は病気の一種であり、予防や治療ができる。そのカギとなるのがテロメアである。」ことを提唱する博士の研究の成果事例として、アメリカの製薬会社ジェロン社に特許及び製品権を譲渡して商品開発されたテロメアサプリメント「TA-65」は、医者を中心に年間500~600億円、累計で6,000~7,000億円の販売実績を持つベストセラーとなり、発売から10年以上たった今でもベストセラーサプリメントとして有名です。また、最新の研究から生まれたテロメラーゼ誘導活性分子「TAM-818」は、「TA-65」の80倍~300倍の効果が検証されています。

 
* 「TAM」は「Telomerase Activating Molecule」の略語で、ビル・アンドリュース博士が開発した最新のテロメラーゼ酵素誘導活性化物質です。

 
★TAM(テロメラーゼ誘導活性分子)とは..?
≫ TAMの詳細はこちら

 
(参考文献: 細胞から若返る! テロメア・エフェクト / Elizabeth Blackburn, Elissa Epel, 森内 薫, 2017)
(参考文献: 老化はなぜ進むのか BLUE BACKS / 近藤 祥司, 2009)
(参考文献: テロメア 生命の回数券 / 自由国民社,2017)
(参考文献: 別冊日経サイエンス 人体の不思議 / 日経サイエンス編集部, 2018)
 

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